芥川・直木賞:候補作を発表 選考委は15日

 http://mainichi.jp/enta/art/news/20100702k0000m040122000c.html

日本文学振興会は1日、第143回芥川・直木賞の候補作を発表した。ノミネートされた作家は両賞とも6人。選考委員会は15日午後5時から東京都内で開かれる。

 芥川賞では、イラン・テヘラン生まれのシリン・ネザマフィさんが前々回に続いて2度目の候補に挙がった。受賞すれば東アジア出身以外の外国人では初となる。鹿島田真希さんは別の作品で三島由紀夫賞野間文芸新人賞を受賞。柴崎友香さんも別の作品で芸術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞を受賞。他の3人は初めて候補に選ばれた。

 直木賞も、3人が初のノミネート。そのうち冲方丁(うぶかたとう)さんは若者向けのライトノベルを手掛けていたが、初の時代小説で選ばれた。候補作ですでに吉川英治文学新人賞本屋大賞を受賞。道尾秀介さんは候補作で山本周五郎賞を受賞している。【棚部秀行、内藤麻里子】

芥川賞>候補回数  年齢     候補作

赤染晶子  初    35 「乙女の密告」(新潮6月号)  
鹿島田真希 3    33 「その暁のぬるさ」(すばる4月号)     
柴崎友香  3    36 「ハルツームにわたしはいない」(新潮6月号)
シリン・ネザマフィ2 30 「拍動」(文学界6月号)    
広小路尚祈 初    38 「うちに帰ろう」(文学界4月号)
穂田川洋山 初    35 「自由高さH」(文学界6月号) 

直木賞
乾  ルカ 初    40 「あの日にかえりたい」(実業之日本社)   
冲方  丁 初    33 「天地明察」(角川書店)    
中島 京子 初    46 「小さいおうち」(文芸春秋)  
姫野カオルコ4    51 「リアル・シンデレラ」(光文社)
万城目 学 3    34 「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」(筑摩書房
道尾 秀介 4    35 「光媒の花」(集英社)    
(年齢は7月15日現在)

 芥川賞候補作はどれも未読なのでノーコメントなのだけど、赤染さんも鹿島田真希さんも柴崎友香さんも好きな作家さんなので、好ましい結果になったらいいなあと(それにしても三島由紀夫賞野間文芸新人賞受賞作家と、芸術選奨文部科学大臣新人賞&織田作之助賞受賞作家が候補として並んでるってのもスゴいな。芥川賞って新人賞じゃなかったっけか)。
 直木賞候補作は、既読が道尾秀介中島京子乾ルカ作品、万城目作品を積んでる状態なんですが。いやあ。小説なら、新書でも候補作として選ばれるのね!そして本命は道尾秀介さんなんだろうけど、とても素晴らしい作品だったから中島京子さんにあげて欲しいと思ってしまう。実力ある作家さんなのに、賞とは無縁なんですもん。
 それにしても本屋大賞吉川英治文学新人賞を受賞した作品が直木賞にもノミネートされるなんてスゴいな。ますます本屋大賞の存在意味が薄らいでいくんではないの?しっかし、伊坂さん……(涙)。