本日の読書 笙野頼子『だいにっほん、おんたこめいわく史』
- 作者: 笙野頼子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/08/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この作品の主旨は(後書きで詳細に語られてます)すごく判りやすいんですが、それを表現するスタイルがちと難解。ストーリはあってなきがごとし、なんですもん。ぴょんぴょん語り手を変え(古墳の主、首を吊った火星人の死霊埴輪木綿助、50歳を目前にした笙野頼子などなど)、色々な角度から奔放かつ自在に「おんたこ」と「おんたこと表現されるもの」を攻め立てます。それが面白いのは面白いんだけど、ドライブ感に悪酔いしちゃいそう(汗)。リズミカルで“声に出して読みたい文章”ではあるんですけどね(1章・2章って深読みするところですよね?ね?ね?)。
個人的には、小説内小説でメタ小説であるところの「笙野頼子の後半生」と「F市自動語り」が興味深く、また面白かったです。
この本を読む前に、いわゆる純文学論争作品、『水晶内制度』に「絶叫師タコグルメ〜」「説教師カニバット〜」あたりを読んで予習復習しておいた方が賢明かもしれません。「水晶内制度」読まなくちゃ!
しっかし、、、この作品、3部作の1作目なんですか!ついていけるかな?とはいうものの「だいにっほん、ろりりべしんでけ録(仮)」に番外編の「だいにっほん、いかふぇみうんざり考(仮)」のタイトルには、心ソソられます(笑)。終いまで読んだら、「おんたこ」について難解な物語が少しは判るのかしら?頑張るー!