本日の読書 フリッツ・ライバー(他)『狼の一族』

 異色作家短篇集で新たに編まれたアンソロジーの第1巻。アメリカ編。絶版の旧アンソロジー『壜づめの女房』をそのまんま復刊してくれれば良かったのにとちらり思ったけれど、ただそのまま復刊すればいいもんじゃないんだなと、あとがきを読んで痛感しました(小耳に挟んだんだけど、大人の事情もあったらしい/汗)。機会があったら読んでみたいけれど。
 この新編アンソロジーアメリカ編も、いかにも「ヘンな作家」が書いた「ヘンな作品」(←褒め言葉ですとも!)十分に面白かったです。堪能しました。
 ずば抜けて愉快だったのは、R・A・ラファティ「浜辺にて」。他のもチャールズ・ウィルフォード「鶏占い師」、ジャック・リッチー「貯金箱の殺人」、ジョン・スラディック「他の惑星にも死は存在するのか?」、アヴラム・デイヴィッドスン眠れる美女ポリー・チャームズ」(エステルハージ博士ものの連作集が読みたい!)、ジーン・シェパード「スカット・ファーカスと魔性のマライア」などが強く印象に残ってます。「ベビーシッター」だけが意味不明だったな。“悪意に満ちた作風は、黒いユーモアの面から眺めても面白い”ってことですが。うーんうーん。再読&熟読せねば。

 収録された11編はいずれも本邦初訳だとか。ファンは要チェックですね。この1冊を契機にして、読書がどんどん広がり、豊かになりそうです〜♪ああ、積読中の異色作家短篇集ラファティ&『どんがらがん』を掘り出して読むぞと意気込んでる私なのでした。