本日の読書 柳広司『百万のマルコ』

百万のマルコ (創元推理文庫)

百万のマルコ (創元推理文庫)

 「百万(嘘つき)のマルコ」が獄中で物語る異国の奇妙な風習の数々と謎。謎は…とんちというかなぞなぞというか。答えを聞くと「あっ!そっか!」ちょっとダマされた気がするけど、上手くダマしてくれるので、気分良し。
 「東方見聞録」を土台にして、こんなにきらびやかで豊かな物語が紡がれるとは!作者の壮大なホラ話に乾杯!読んでる間中、マルコと一緒に、ここではない場所を旅してる気分になります〜♪好き好き♪
 印象に残った話は「能弁な猿」「輝く月の王女」「雲の南」に「ナヤンの乱」と「一番遠くの景色」かな。マルコとのクイズ合戦で、投獄仲間たちもだんだん鍛えられてくるんだけど、でもマルコには人間の器でさえ足元にも及ばないところが、ものすごく好きだ。