本日の読書 樋口進『輝ける文士たち―文藝春秋写真館』

輝ける文士たち―文藝春秋写真館

　ダンナが借りた『輝ける文士たち』という写真集を読んだ。著者は文藝春秋の専属カメラマン。昭和30年頃の文壇の文士先生たちのいろいろな表情が見れるのが、見ていて楽しい。
　ええっと、私が知ってるだけでも…谷崎潤一郎、川端康成、永井荷風、井伏鱒二、内田百ケン、吉田健一、三島由紀夫、石原慎太郎、安部公房、司馬遼太郎、池波正太郎、柴田錬三郎、坂口安吾、吉川英治、今東光、遠藤周作、志賀直哉、小林秀雄などなどなど。国語便覧や単行本の見返しなどで、しかめっ面してる写真なぞしか見たことがない方々が、家族団らんで和やかないい表情していたり、愛猫をだっこして実にいい表情をしていたり、貴重な、すごくいい写真ばかり。あの谷崎潤一郎が大笑いしてる写真もあったし、文壇の慰安旅行で入浴中で、素っ裸の坂口安吾まで見ちゃったよ！（汗）
　文壇の世話人みたいな仕事までされていたそうだから、よっぽど作家の方々からこの著者であるカメラマンの樋口さんて信頼されていたんだろうなあ。昭和30年頃の文壇の雰囲気や昭和の作家に興味関心のある人は、読んで（見て）損なしの写真集です。文壇野球に文壇ゴルフに文士劇って！みんな和気藹々と楽しく仲良しで、いい時代だったんですねえ。しみじみ。