本日の読書 小川洋子『夜明けの縁をさ迷う人々』
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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特に強烈だったのは、エレベーターの中で生まれ育った少年の奇妙な生涯を描いた「イービーのかなわぬ望み」と、放浪の涙売りの恋「涙売り」、老嬢が物語る祖父の形見にまつわる話「ラ・ヴェール嬢」など。
「ラ・ヴェール嬢」はつい森茉莉を連想してしまったわ。それと千夜一夜物語。現か夢なのか、時空を超えて官能を刺激する物語の数々を語り終えた時、語り手であるラ・ヴェール嬢は、、、。奇妙で物悲しくって、でも生々しく物語が立ち上がってくる。
好き嫌いが分かれそうだけど、私は好みだ。こんな作品集、他にあったらぜひ読んでみたい。