澤見彰『燃えるサバンナ』
- 作者: 澤見彰
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2008/02/01
- メディア: 単行本
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「村に災いをもたらす呪われた運命の娘」と部族から疎まれ、女としての幸せも奪われ、ずっと孤独だった少女戦士シバ。マサイ族の伝説の赤いライオンのたてがみを取って雨を降らせ一族を渇きから救うために、自分が生きるために、冒険の旅に出る。途中で出会ったヘンな道連れ(笑)とともに。
大人が読んでも、面白かった。気づかないよう巧妙に隠されてきた真実が見え、それまでの価値観が180度引っくり返されるところでは、素直に感嘆したし。何よりも、そうなるだろうとは分かっていても、クライマックスでは感動!!押しつけられた運命に果敢に挑み、立ち向かう勇気。自分の人生を自分自身で切り開いていくさまには、胸が熱くなった。感じるところがたくさんある物語だと思う。
マサイ族について何一つ知らなかったので、マサイ族のこと、その暮らしぶりについて知りたくなった。この“赤いライオンの伝説”はあくまでも作者の創作だと思うけど、アフリカに伝わる伝説についても知りたくなった。この一冊の本から興味がぐんぐん広がっていく。楽しい。そして他の澤見彰作品も読みたくなる。さまざまなジャンルの物語を書かれてる作家さんなんだあ!興味津々。[ドードー鳥が登場してて驚く。アフリカにも生息してたんだっけ?ま、夢があるよね。]