岸田るり子『過去からの手紙』
- 作者: 岸田るり子
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2008/02
- メディア: 単行本
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「なぜ書き置きだけ残して、母は失踪してしまったのか」その謎自体は面白いと思ったものの、手がかりとなるのが兄のジュンニイの証言…なところに、真っ先に蹴躓く(汗)。だってこのジュンニイって、、、(汗)。で、ジュンニイのこととか崖パパの絵のこととか、非常に思わせぶりに書かれているから、それが今回の謎に絡んでくるのかなと思って読むと、、、。ミスリードが巧いっていえばそうなのかもしれないけど、「ちょっとそれはないよ」と言いたくなる。
やたら登場人物らの食事シーンがあったのが印象的。で、どの食べ物もみな美味しそうで、お腹がぐーぐー鳴りそうで困った(笑)。お腹が空いてる時には読まない方が賢明かも。
続編の構想があるのかな?そうでなければ、この作品で見せてくれた面白そうな設定が、まるで生かされなくて勿体ない。シレンのこと、ジュンニイのこと、崖パパのこと。静海が父親に反発する気持ちは良く判るけど、このままでは単なるうざい女の子なのでは?読書のカタルシスが欲しいなあと、呟いてみたり。
しっかし、何よりも驚いたのは[このタイトル。]い、い、いいの?(滝汗)
他の岸田作品に期待。