2008年12月29日〜2009年1月4日に読んだ本

2008年12月29日 - 2009年1月4日の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1501ページ

幾千の夜を超えて (現代教養文庫)幾千の夜を超えて (現代教養文庫)
作者のFT愛がみっしり詰まってる作品集。なんといっても表題作がイチオシ。作者が創造主として紡ぎ出し創り出した世界観の物語をもっともっとたくさん読みたかった!地図を見、未だ語られない物語の存在を知って、ものすごく哀しくなった(涙)。
読了日:01月04日 著者:神月 摩由璃

二つの月の記憶二つの月の記憶
作家岸田今日子の新作が永遠に読めないとは、なんたる不幸(涙)。「K村やすらぎの里」で描かれる一途で歪んだ愛に仰け反り、深読みしたくなる「P夫人の冒険」、作中登場する作品を読んでいればと後悔した「オートバイ」、ラストに戦慄した表題作など、どれも良かった。大切な本になりそう。
読了日:01月03日 著者:岸田 今日子

赤い星 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)赤い星 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
いかにも高野史緒らしくて個人的には満足。色彩が乱舞し煌びやかで豪奢、長編ネタがいくつもブチ込まれてるようで、物語自体も贅沢極まりない。仮想空間の使い方も巧く、さりげなく散りばめられた小ネタも楽しく読んだけど、下敷きの一つとなったある作品を知らないと「あれ?あれ?」違和感を感じてしまうのが惜しかった。もっと長くなってもいいから、もちっとエピソードを重ねて書き込んで欲しかったなー。
読了日:12月31日 著者:高野 史緒


伯林星列伯林星列
二・二六事件」が成功していたら…の歴史改変もの。1936年というキナ臭く危うい時代、各国の思惑が交錯する中で時代に翻弄される操青くんの数奇な運命を描く。作者の思い描くビジョンには戦慄したが、、、いろいろとお勉強になるなあ(爆)。この世界の5年後、10年後がものすごく知りたい。
読了日:12月31日 著者:野阿 梓

サイゴン・タンゴ・カフェサイゴン・タンゴ・カフェ
どの作品にも中心にタンゴがある恋愛小説作品集。そして長編並の濃密さに圧倒される。身を切られるような切なく狂おしい愛にタンゴの調べがよく合う。交感される官能に身が震えるかのよう。どの話もいいが、「ドブレAの悲しみ」、それにあれこれ想起させて胸が苦しくなる表題作が好き好き。
読了日:12月30日 著者:中山 可穂

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