岩井志麻子『現代百物語』

現代百物語 (角川ホラー文庫)

現代百物語 (角川ホラー文庫)

 見開きで1話分。どこまでが実話で虚構なのか怪しいけど、ほどよい長さで読みやすく、岩井志麻子らしさが発揮されている厭な本(笑)。霊的な怖さより「やっぱり人間が怖いよね」、しみじみ実感。作家岩井志麻子が属し見ている世界が垣間見れてその濃さに戦くけれど、他人事と切り離せない現実味があって、そういう意味でも不気味で怖い。そういう話を呼び寄せちゃう体質の人っているのかな?