今日の読み終わり

ロックンロール七部作

ロックンロール七部作

 最初題名を聞いたとき「え?なんて奇抜なタイトルざんしょ!」思わず絶句。まったく期待せずに読んだけど、すんごく面白かった!『ベルカ、吠えないのか?』は軍用犬の系譜を辿ることで20世紀を顧みんとした作品だったけど、本書はベルカと同じ手法で、20世紀の折り返し点である1951年に生まれたロックンロールにスポットを当てて、20世紀を顧みんとした作品。七つの大陸を流転する分スケールが大きくて、でも構成はシンプル。「ベルカ」より読みやすいかと。“なぜこの少女が語り手を務めるのか”の謎も含めて、最後の最後まで読んでようやく、この作品そのものが腑に落ちるところが心憎い(各話の最後で生まれた7つの曲は一体どこに?もしかしてあのレコードに?)。未読だけど『LOVE』も含めて、3部作なのかしら???