8日の読み終わり

わたしたちの帽子

わたしたちの帽子

 古びたビルを舞台にした少女たちのわくわくするような冒険と友情の物語。ひめやかな“少女だけの特別な時間”が、とてもいきいきとして魅力的に描かれているのがすんごくいい。今少女でないのが口惜しくなるぐらい。最後の最後に、今までの不思議な出来事が種明かしされて、すっきりしながらも、夢から覚めて現実に一気に引き戻されたような一抹の寂しさを感じてしまった。ま、決して読了感は悪くないんだけど。[昔の時間がゆるゆると動き出して、今の時間と混じり合うなんて!]さらに連なる物語もありそうですね。うふふん。