本日の読み終わり 矢崎存美『夏の日のぶたぶた』

夏の日のぶたぶた (徳間デュアル文庫)

夏の日のぶたぶた (徳間デュアル文庫)

 「ぶたぶた」シリーズの最新刊。だけど実質的本当の5作目なのが本書。中学2年の一郎の夏が、色んな意味で忘れられない夏になる様を優しく描いています。ちょっぴり成長した夏の光景の中に、可愛くて素敵な山崎ぶたぶたがいるなんて、なんて羨ましいんだ!ぶたぶたが、もうちょっとの勇気を後押ししてくれる存在なのがいいですね。
 近藤史恵さんによる解説がとにかく秀逸。なぜ「ぶたぶた」シリーズを読んだ人間のほとんどが、このピンクのぶたのぬいぐるみに夢中になってしまうのか、「ぶたぶた」シリーズの本質を鋭く突いていて興味深いです。ぬいぐるみが友だった子供時代は過ごさなかったけど、ああ、こういうことだったのか。じーーーん。感涙。山崎ぶたぶただけは、いつまでもいつまでも変わらずにいてね。