すごおーーーく好き♪「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」孤高に生きる少女七竈を描いた
少女小説であり、青春(成長)小説であり、母娘小説であるのが本書。
桜庭一樹さんって少女を描くのが抜群に巧いなあとしみじみと実感。この作品では鉄道を愛する、ちょっと風変わりな奇跡の美少女七竈を創造。そればかりか、若くも美しくもなくなった少女のなれの果てまであけすけにシビアに描いていて、興味深い物語でもあります。年齢が近い分、いんらんな母である優奈により共感したりして。些細なものからかなり重要なものまでミステリ的仕掛けが随所に散りばめられているので、そういう意味でも読み進めるのが楽しかった作品でした。七竈な重要な使われ方をしているのには、こんな意味があったのか、、、。
美少女七竈と美少年
雪風の2人だけの閉じた完璧な世界は永遠になれるのか…。読み終えて感傷でつんときそう。