本日の読み終わり あさのあつこ『地に埋もれて』

地に埋もれて

地に埋もれて

 不思議な少年白兎が再び登場。満開の藤の花の元に埋められていた主人公を掘り起こすシーンから物語は始まります。生と死の狭間を漂っているかのような物語。死が濃厚に薫り、幻想的で、物語のトーンも暗め。作者が書きたかったことはなんとなく判るんだけど、残念ながら私には、この作品は楽しめなかった。面白くなかった。なぜだろう?その理由を、もちっと考えます。思わせぶりにいろんな親子関係が描かれるけれど、結局は単なるエピソードの1つで、1つを除いて放りっぱなしだから?途中で主人公が死んでいるのか生きているのか、どーでもよくなっちゃったから?なんだかなあ。
 でもこの白兎シリーズはまだまだ続きそうですな。そのうちに大変に魅惑的で謎めいた彼の正体が知れるのでしょうか。