本日の読み終わり 万城目学『鴨川ホルモー』

 「万城目学」とは「まんじょうめ」ではなく「まきめ」と読むんですね。へえ!

鴨川ホルモー

鴨川ホルモー

 読んだ人みな絶賛してるので、ようやく私も読む。最初のうちはどこが面白いのかさっぱり判らなかったけど、まさに半ばを過ぎたころからじわじわと面白くなってきて、後は…突っ走るかのように、最後まで一気読み。いいなあ、こんな青春(笑)。「げんしけん」の青春も悪くないけど、この青春もすっげー楽しそう(笑)。
 京都大学のとある特殊サークルを舞台にしたユニークな青春小説。この特殊サークルの設定が絶妙に巧いんですよねー。まず「題名にもあるホルモーとは何ぞや?」という疑念を抱くんですが、主人公らと一緒になって読者も少しづつ、「ホルモーとは何ぞや?」学習していくところが心憎いです。全てが明らかになった時には、ちょっとしたカタルシスさえ感じちゃいます。
 主人公安倍を取り巻く周囲の人物もいい味出してます。凡ちゃんは、まあ、予定調和なんですが(爆)、高村&安倍と高村の友情がイチオシです。じーーん。
 「京大」「青春小説」とくると、どうしても森見作品と比べてしまうんですが、森見作品ほどのアクの強さがなく、あっさり目。だけど出汁の味がよく効いていて、うす味なのに、しっかりした味があるって感じでしょうか。美味でした。堪能しましたわ(はぁと)。 
 この作品、漫画化したら面白いのにね。絶妙にヴィジュアル的で想像力を刺激するんですもん。凡ちゃんとか、絶妙な鼻のラインとか、ね。(オニ)もぜひぜひ見てみたい! 私のイメージだと、( はなはなマロン )なんですが(笑)。ま、漫画化しちゃヤバイシーンも多々ありますけどね。レナウン娘とか(爆)。ああ、思い出すだけで大爆笑ですう。お馬鹿すぎ!
 そうそう、( 私が勝手に想像してるだけですが、「安倍→安倍晴明」 はもとより、 「高村→小野篁」、「芦屋→蘆(芦)屋道満」 「スガ氏(菅原真)→菅原道真」 、「早良京子→早良親王(崇道天皇)」 「楠木ふみ→楠木正成(?)」「松永→松永久秀」 「紀野→紀貫之」「三好→三好三人衆(?)」 かなあと。と書き出してみて、 なぜ安倍と芦屋がDNAに刻まれた天敵同士だったのか、腑に落ちたっす(笑)