昨日の読書 佐野洋子『友だちは無駄である』

友だちは無駄である (ちくま文庫)

友だちは無駄である (ちくま文庫)

 中高生向けのちくまプリマー新書からの文庫落ち。インタヴューに答えるという形で、佐野洋子の記憶に残る一番最初から現在までの「友だち」との関わりが、詳細に語られる。「佐野さんにもそんなことが…」と、ぐんと距離が近しく思えるのと同時に、封印したはずの過去の自分の感情が激しく揺さぶられて、非常に困った(苦笑)。
 思春期になった息子らに、ぜひとも読ませたい。思春期の子供によって「親は敵」だから。親の言葉よりも深く心に染みて響いて、友だちとの仲に思い迷うことがあったら、救いになりそうだ。