本日の読書 ジャック・リッチー『クライム・マシン』

クライム・マシン (晶文社ミステリ)

クライム・マシン (晶文社ミステリ)

 『10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)』がむちゃくちゃ面白かったので、さっそく『クライム・マシン』も読んじゃった。面白かった面白かった面白かった〜♪と、歌い出したくなるぐらい、面白かった。ジャック・リッチー、最高ー!
 どの作品も犯罪小説でありながら軽妙洒脱、そして「こうくるのか!」読者の予想をかる〜く裏切ってくれるオチの切れ味の鋭さには、舌をまくばかり。クールなユーモアに、ついついにやにやしてしまう。
 『10ドルだって大金だ』に収録されていた「妻殺しを企む夫」のバリエーション「エミリーがいない」のはずし方ににやにやして、「日当22ドル」の思いもよらない結末に大笑い。ほとんど会話だけで成り立ってる「旅は道づれ」、会話が行き着いた先に思わず「えっ?えっ?えっ?」何度も読み返しちゃった。そんなっ!奇抜な設定がどう着地するのか、それが楽しみで、ドキドキしながら読んだ表題作「クライム・マシン」も最高!なんといっても迷探偵ターンバックル部長刑事もののとぼけた味わいが好き好き大好き!
 翻訳が2冊しかないなんて!もっと読みたい味わいたい!ぜひ次なる翻訳本刊行をお願いします!