本日の読書 桜庭一樹『桜庭一樹読書日記』

桜庭一樹読書日記―少年になり、本を買うのだ。

　作家桜庭一樹の「買った読んだ食った」な日常を綴った読書日記。とにかく桜庭さんて、気持ちがいいほどよく本を買うし、本を読んでるんだな。読んでるジャンルも幅広く雑食で、出てくるタイトルというタイトルが、面白そうなんだな。読んでるうちに体の奥底から熱いものがこみあげてきて、こちらの読書意欲にまで火がついてしまう（笑）。
　読んでいるこちらまで熱くなるような、作家というよりは、あくまでも一読者としての読書日記から、ぱちんとスウィッチが入れ替わって、創作へ入る前の儀式めいた作家桜庭の、静の日記へ切り替わる箇所が何箇所かあったのが、とても印象的だった。作家桜庭一樹の創造の現場を、こっそり盗み見した気分。ファンだったら、たまんないと思う。K島さんとのコンビも絶妙だし！（笑）さすがミステリの老舗だけあって、ハードな本読み揃いだわ！　
　私が読みたいと思った本は…私が読んでなかった本の全部かな（笑）。皆川博子『妖櫻記』に『薔薇忌』って持ってたっけ？積んでる『私家版』に『白い果実』も、なるたけ早く読むこと！＞私。
　ちょうどこの読書日記の連載は、書き下ろしの『赤朽葉家の伝説』が世に出るまでと、重なるのね。「あの本が連載or発売された裏側で、作者の桜庭はこんなことを！」って読むのも、すんごく楽しい。
　今日も桜庭さんは、がんがん買って、もりもり読んでるのかな。