本日の読書 野中柊『その向こう側』
- 作者: 野中柊
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/08
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
心理描写は確かに上手い。だけど当事者じゃないクセに、あれこれ妄想逞しく深読みし暴走し、周囲の人間を振りまわしてばかりの鈴子に、読んでいてイライラ。単なる我がままなお子ちゃまな甘ったれじゃーん。彼女の周囲にいる人間は、向上心とバイタリティ溢れる魅了ある人たちばかりなのに、刺激を受けながらもほとんど成長しないし。「結局、あなたはどうなの?」つい問いただしたくなってくる。
美味しそうな料理の描写は大歓迎だけど、舞台背景がヘンにおしゃれなのも居心地が悪くて私にはちょっと。私にはイマイチ楽しめなかった小説でした。
そうそう柊さんの小説って、女性はたいていハンサムで素敵なのに、その女性が惚れる男性がまったく魅力的に見えないのはなぜだろう。不思議。