坂木司『先生と僕』
- 作者: 坂木司
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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教え子の中学生がミステリの先生かつ探偵役で、年上である二葉があれこれミステリのレクチャーを受けるという図式が面白い。日常の謎といっても、収録された5編が5編とも実社会でも話題になるような犯罪事件ばかりであまり後味が良くないのだが、ちょっと間抜けでヘタレな二葉と頭脳明晰で美貌の持ち主隼人のキャラクタの魅力に救われているようで、不思議と後味がいい。
各話の最後で、隼人くんが二葉に解決した事件から連想するミステリのタイトルを宿題として挙げるのが楽しい。こうして薦められると、私まで未読の本を読みたくなる。続編も、きっとあるだろうなあ。どんな本を紹介してくれるのか、続編が待ち遠しい。