野崎歓『赤ちゃん教育』
- 作者: 野崎歓
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/05/15
- メディア: 文庫
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一言でいえば、親バカ全開育児エッセイ(笑)。だけど、夜泣き、授乳、2歳児の反抗など、育児中に体験したあれこれを、名だたる作家の親バカエピソードや文学作品からの引用と絡めてユーモラスに綴っているところは、さすが翻訳家の野崎さん。文学の薫り高い育児エッセイなんて私、初めて読みましたよ(笑)。
「育児」という切り口であれこれ文学作品が紹介されているので、野崎家の子育てにさほど興味のない方でも興味深く読めるかも。すかさず私、クッツェー『恥辱』をチェックチェック!また、『愛しあう』の作者が誰なのか*1、調べたくなった(笑)。うーん、誰も彼もみなさん、親バカなのねえ。微笑ましい。
感心させられるのは、家庭の事情とはいえ、積極的に野崎さんが子育てされていること。鉄ちゃんな息子くんとのエピソードが微笑ましい。作中、子どもの成長の過程を「電車段階」「乗り物段階」とする理論を披露されているのだが(ただし男児限定/笑)、私もまったくの同感。我が家の男児2人も、まったく同じ成長段階を辿っておりますゆえに(笑)。
*1:ジャン=フィリップ・トゥーサンだった。息子くん、見たい見たい!/笑