エイミー・ベンダー『燃えるスカートの少女』

燃えるスカートの少女 (角川文庫)

燃えるスカートの少女 (角川文庫)

 参加してるSNS某コミュの課題本として読んだ。ずっと読みたいと思っていただけに、こうして読めてよかった。
 少し前に読んだ『恋愛小説』に感触が似ているかも。変愛小説集と呼びたくなるような寓話めいた不思議な感触の短編集。現実と非現実の狭間でふわふわ軽やかに漂い、さらりとした文章で読み手の感情を優しく揺らす。透明感ある美しい、でもしんと静まって寂しい世界観は、一度読んだら忘れられなくてクセになる。少し前に出た作品集もぜひ読みたいな〜。
 強烈だったのは、何といっても冒頭の「思い出す人」。「マジパン」「遺産」も同様に「ヘン」な話だった。好きだいいなと思ったのは「よっぱらいのミミ」「癒す人」「フーガ」などなど。