近代ナリコ『本と女の子 おもいでの1960-70年代』

本と女の子 おもいでの1960-70年代 (らんぷの本)

本と女の子 おもいでの1960-70年代 (らんぷの本)

 私にタイムマシンを頂戴!そしたら当時のお金を握りしめて「フォアレディースシリーズ」を大人買いするから!…と、真剣に思った。インタヴューを交え、サンリオの本、新書館フォアレディースシリーズ、「私の部屋」そして「新婦人」から60〜70年代の女の子文化を検証する試み。前二つは、さりげなくかすめている世代なので、懐かしさと同時にどっぷり感受したかったという後悔の念が(初めて買ったフォアレディースシリーズが萩尾望都ストロベリーフィールズ』なんだけど、それが最終刊だったとは/号泣)。
 それにしても誌面にしろデザインにしろ今見ても古びていないばかりか、斬新でキュートでロマンティックで驚く。なんて素敵な時代だったんだろう!(とにかく驚いたのは宇野亜喜良の装幀・装画の功績。紹介されたどの本でも宇野亜喜良描くアンニュイな少女のイラストが使われていて驚いた。当時から第一線で活躍してらしたとは。我が人生に悔いがあるとすれば、思春期に寺山修司にハマらなかったことだなあとも痛感)。