本日の読み終わり 矢崎存美『ぶたぶたのいる場所』

ぶたぶたのいる場所 (光文社文庫)

ぶたぶたのいる場所 (光文社文庫)

 約1年ぶりになるぶたぶたシリーズの新刊。この作品でのぶたぶたは、リゾートホテルの敏腕執事(バトラー)にして名俳優なのだ。その姿を目撃した者は幸せになれるという伝説そのままに、出会う人達をちょっぴり幸せにしてくれます。
 春、夏、秋、冬、そして春と5つの物語が収録されていて、春・秋は舞台関連の物語、夏・冬はホテルマンぶたぶたの仕事ぶりが垣間見れる物語なんですが、、、面白いし興味深かったけど、ホテルマンぶたぶたパートになーんか違和感を感じてしまった私。ま、最後まで読むと、その違和感も払拭されるんですけどね。2回目の春がクライマックスたる舞台公演で、作中劇と今までの物語とが微妙に絡み合ってくる構成の妙があって、くすくす笑いながらもついついしみじみ。この作品も相変わらず、読み終えて幸せな気分になれる物語でした。偉大なるマンネリでいいから、いつまでもこのままのぶたぶたでいてね♪
 それにしてもぶたぶた出演の舞台、私も見てみたかったな。あーんど『オセロー』も読み返してみたい!こんな話だったんだっけ?