本日の読書 佐藤多佳子『一瞬の風になれ』第二部

一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-

一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-

 青春小説で部活小説で成長物語なんだなとしみじみと実感。読み始めた途端に想像できてしまったイベントが予想通り起きて、思わず「やっぱりね」。つい叫んでしまいましたわ(笑)。最初からみえみえだとは思ってたけど、こうベタに来るか!にやにや。でも、それさえ主人公の人間的成長の糧に―嫌味ではなく感動的に―描いてしまうなんて、さすがは佐藤多佳子ですな。個人的にはこのイベントはなくてもいいと思うけど。
 清潔で熱くってまっすぐでひたむきですれてなくて純粋で。
 おば…ちゃったおねえさんにはキラキラ眩しすぎて、目が潰れちゃいそうだ(爆)。スレた本読みからすると、この作品は清すぎる。いい話だけど、ね。思春期ど真ん中の中高生にこそジャストフィットする、「ぼくらの物語」なんじゃないかな。
 とはいえ、これから先どんな結末を迎えるのか、最終巻である第3部が楽しみ。周囲の人達の様々な思いを乗せて、連は、そして新二は、風になることができるのか!?