パトリシア A.マキリップ『チェンジリング・シー』
- 作者: パトリシア・A.マキリップ,蒼兎雲,Patricia A. McKillip,柘植めぐみ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/08
- メディア: 文庫
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簡単な魔法は使えるもののごく普通の、でも父を殺した海を憎んでるごく普通の少女ペリが、海に恋い焦がれる王子キールと出逢ったことから物語が始まる。本来の自分が居るべき場所に戻りたいと切望する取り替え子(チェンジリング)されたキールとペリとの間に芽生えた感情の行方にどきどきしながら、「もしかしてもしかすると…三角関係?」。物語がどんな結末を迎えるのかわくわくしつつ、でも最大の関心は「ペリが誰と結ばれるのか」で。なるべくしてなったラストに、そうなるしかないよなあと思いつつも、もろもろについて全部ひっくるめて綺麗にまとめたラストに、「そう来るかー」にんまりしてしまった。末永くお幸せにー。
ストーリは極めてシンプル。でも魔法と海とラブロマンスとがぎゅぎゅぎゅっと詰まっていて、いかにも『妖女サイベルの呼び声』の作者らしいお話だった。色彩鮮やかで美しく幻想的なロマンティック・ファンタジー。かなり好きだ〜♪