2009年3月2日 - 2009年3月8日の読書メーター

2009年3月2日 - 2009年3月8日の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1578ページ

夜の光夜の光
適度な距離感を持ちながら、それでいて固い信頼で結ばれている4人の姿がいい。スパイ活動うんぬんはちょっと…だったけど、現在自分が置かれている状況を変えようと必死な彼らにエールを送りたくなる青春小説だった。野外でご飯食べてるシーンがたくさんあって、とっても美味しそう。私もギィが入れるコーヒーを飲みながら、星を眺めたい。
読了日:03月02日 著者:坂木 司


手
ナオコーラって貪欲で野心家でギラギラしてる印象がある(笑)。本が出るごとに進化してるなあを実感しつつ、ナオコーラらしさを堪能した。収録された4作品とも味わいが異なり、1冊で4回楽しい本。と言いつつ好みだったのは、ユーモアのさじ加減が絶妙でほんわかしてる「お父さん大好き」「わけもなく走りたくなる」なんですが(笑)。
読了日:03月02日 著者:山崎 ナオコーラ


シンデレラあるいは母親の霊魂シンデレラあるいは母親の霊魂
作者の死後、遺作としてまとめられた短編集。“新世界”たるアメリカ、特に映画に題材を得た作品が多いことに驚かされる。自由で奔放で、、、才能に改めて震撼すると同時に『血染めの部屋』とはまた異なる味わいを楽しんだ。好みだったのは、「シンデレラ」のシンデレラの母親視線による母-娘関係に着眼した語り直しの表題作、17世紀プラハの街とアリスの世界が出会う「プラハのアリス」、新旧世界の対比と祝祭的なものに心惹かれる「幽霊船」、映画への偏愛が窺える「幻影の商人」など。
読了日:03月03日 著者:アンジェラ カーター


つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)
どこかの街角にきっとありそう。つむじ風食堂を中心に、食堂に集う人たちの押しつけがましくないゆるゆるとした付き合いが心地よい。優しくてつんと切なくて内省的で静謐で。ページを開きさえすればいつでも月舟町に行けて、いつでも彼らに会えるのが嬉しい、大切な大切な一冊。
読了日:03月04日 著者:吉田 篤弘


ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上)    新潮文庫ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
世界史好きの血が騒ぐ(笑)。ローマ成立から共和制への移行まで。今頃になって初めて知った事実もあって興味深い。ああ、参考文献が知りたい。
読了日:03月05日 著者:塩野 七生


ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下)    新潮文庫ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下) 新潮文庫
イタリア半島統一まで。共和政に移行したものの、試行錯誤の連続だったということが印象的。その結果、政治的に貴族と平民が同等になったことも驚きの一つかな。あと名誉がとにかく重んじられたことも。開放性と寛大さと柔軟さ。そのヘンが「なぜローマだったのか」の鍵なのかも。続きが楽しみ。
読了日:03月06日 著者:塩野 七生


船に乗れ! 1 (1)船に乗れ! 1 (1)
3部作の1作目。不本意ながら入学した音楽学校を舞台に、恋に音楽に真剣に向い合う15歳のサトルが熱くて初々しくって、とても眩しい青春音楽小説だ。時代背景は80年代なのかな?過ぎ去った日々へのほろ苦さも感じられるところもまたいい。次巻に何やら起こりそうで、完結するまで目が離せない作品になりそう。作中演奏される曲を実際に聴いてみたーい!
読了日:03月08日 著者:藤谷 治

読書メーター

 先週読んだ本はどれも面白かったー!アンジェラ・カーターの『シンデレラあるいは母親の霊魂』は長めの感想を書こうと思って書き損ねてしまった(汗)。ので、も少ししたら書いちゃうかも。
 信頼してる本読みの友達が珍しく絶賛してたから素直にススメられて読んだけど、ホント、面白かったーーーー!>『船に乗れ!』。3部作の1作目で、いつ完結するのか分からないけど、ぜひ次回の本屋大賞に推してくださいませ!>全国の書店員さま。