北國浩二『リバース』

リバース

リバース

 怒涛の後半の展開に、とにかく圧倒された。ミスリードを誘う伏線があちこちに張り巡らされ、それが綺麗に回収されていて唸らされるが、あまり「やられた」感を感じず、かえって強引でご都合主義的展開に苦笑するしかない(汗)。ま、夢の実現のために、頑張ってください。それにしても美月って、ここまで執着する価値がある女だったんだろうかと思ってしまう。男心は分かりません(あっちはともかく途中で、真の動機は分からないながらも(←読者もみんな分かんないよ、これじゃ/苦笑)犯人とその動機が分かってしまった/苦笑)。読んでる最中は止められない止められない。決して面白くない話ではないんだけど、登場人物みなミステリのための人物というか、いかにも書割的で薄っぺらい人物ばかりなのが気になった。タイトルの意味に後になって気づく。なるほどね!!そういう意味でもあったのか!) 。